ごあいさつ
院長 土井 正樹
「医療と介護の連携」を軸に、内科・外科など垣根のない総合診療を基にした在宅医療通して、地域の方が出来る限り住み慣れた家や街で、安心・安定して暮らせる在宅療養支援を使命として開院しました。
開院した当時は在宅療養支援診療所の施設基準も設けられておらず、試行錯誤の取り組みが続きましたが、この時期の様々な経験が礎となり、今日の当院の支援方針や運営面の独自性を高め、関係機関との連携を築き、地域の方との信頼を深めることができました。
2019年、平成から令和への移り変わりと共に、当院は20年を迎えました。時代を超え、次代を見据え、向日市・長岡京市・大山崎町・京都市西南部エリアの在宅療養支援診療所として、みなさんの「笑顔ある毎日」と「自分らしい生き方・暮らし方の実現」を共に目指していきます。
在宅医療の考え方
在宅医療は通院が困難な方、介護や退院後のケアが必要な方に対して、医師が療養者(患者)さんのご自宅に訪問し、定期的かつ計画的な在宅療養支援を提供するものです。この定期性と計画性が「具合が悪くなった時にだけ訪問する」単発的な往診との違いです。歯科医、薬剤師、看護師、理学療法士、作業療法士、ケアマネージャー、介護ヘルパーといった専門家との多職種連携で、点から線、そして面で療養者(患者)さんを支えてまいります。さらに土井医院では後述する毎朝のミーティングで療養者(患者)さんの状況を綿密に打合せするなど、高いチーム力でサポートいたします。
医療法人土井医院における医療・ケア意思決定支援の指針
1,目的
本人の意思を確認し、その人が「大事にしてきたこと、大切にしたいこと」を重視した医療を提供し、希望する療養場所での生活を可能な限り支える為、最期まで本人らしい人生を支えることを目的とする。
2,行動指針
・医師等の医療従事者から、現状、医療行為等の選択肢、今後の予測などの適切な情報提供を行います。
・医療・ケアを受ける本人およびそれを支える家族が、多専門職種の医療・介護従事者から構成される医療・ケアチームと十分話し合いを行えるようにします。
・本人の意志を最優先とし、家族や医療・ケアチームが納得できる意思決定となることを目標とします。
・意志は変化しうるものであることを踏まえ、本人や家族との話し合いが繰り返し行われるようにします。
・話し合いの内容は、都度診療録に記録し、医療・ケアチームへと情報共有を行います。
・人生の最終段階における医療・ケアの開始・不開始、変更、中止等は、医療・ケアチームによって、医学的妥当性と適切性を基に慎重に判断し、お伝えします。
・本人の意思確認ができない場合は、以下の手順によって、本人にとっての最善の方針を決定します。
①家族等が本人の意志を推定できる場合は、その推定意志を尊重します。
②家族等が本人の意志を推定できない場合は、本人に代わる者として家族等と十分に話し合います。
③家族等がいない場合および家族等が判断を医療・ケアチームに委ねる場合は、医療・ケアチームの中で十分に話し合います。
話し合いの中で、意見がまとまらない場合や合意が得られない場合は、臨床倫理委員会にて検討の上、方針等についての助言を得ます。
医療法人 土井医院 理事長 土井正樹
2022年9月1日 改定
在宅医療のメリット
病院から家に帰られた方の中には、鎮痛剤の量がかなり減ることがよくあります。これは、自宅の持つパワーや家族が居る安心感のため等が考えられますが、それだけでなく、在宅療養のメリットはいくつもあります。
自宅の自分の部屋は、長く住んで居るほど、好みの物を置き好きなしつらえにして、自分が快適に暮らせるよう知らず知らずのうちになっています。旅から自分の家に帰ってきた時、無性に安堵感を覚えるのはこのためです。好きな音楽や映画、本やアルバム、そしてペットのふれあいも楽しめることができます。そして何気ない家族生活者による喧騒や庭の風景、建具や植栽、近くの気に入った喫茶店、美容院などその人なりに、元気を回復させてくれるものがいくつもあるはずです。
加えて、ご家族の方も病院に行っている時は、家のことが気になり、家に居る時は病院におられる方のことが気になり、病院と家との往復に疲れておられる方も多いのですが、これも在宅で療養することで生活の中で本人に寄り添うことができます。
このように帰って元気を取り戻すことができれば、免疫力の高まりがきっとよりよい効果をもたらすはずです。
対象となる方
- 悪性腫瘍(がん)が再発した方、手術できない方
- 自宅で緩和ケアを希望される方
- 神経難病・慢性疾患の方
- 退院が迫り、その後の療養方法が 見つからない方
- 自宅で療養を望まれる方 など
診療案内
在宅診療のご案内
◇当院では訪問診療や往診に対応しております
◇ほかの医療施設、介護サービス事業者と連携しています
◇メディカルケアステーションとは
主な訪問診療体制
24時間365日体制の在宅医療専門で培ってきた豊かな経験があるので、安心して毎日を暮らすことができます。
経験者の声
「病院はいやや。家がええ」
母のこのひと言で選んだ在宅医療。
母と最期まで一緒にいられたこと、母と筆談したメモは私の宝物です。
長岡京市在住 58歳(当時) 佐々木さん
「何かあれば夜中でも電話してください」
お医者さんではなく、同じ一人の人間として母と家族を支えていただきました。
向日市在住 55歳(当時) 田中さん
土井医院が選ばれる理由
1
最期の願いに応えた証 看取り実績
人生の最期を自宅で迎えたい方が多い中、当院は、3人に2人が自宅です。
2
期待を超える在宅療養支援の源 朝のミーティング
土井医院では毎朝全スタッフで30分ミーティングを行っています。一人ひとりの療養者(患者)さんの体の状態や今後の医療方針についてきめ細やかに打ち合わせしています。また、療養者(患者)さんやご家族の気持ちに寄り添い、「よりよく生活する」という観点から、スタッフ同志が様々な意見や知恵を出し合い、一丸となって最良の在宅療養支援が提供できるように熱が入ったミーティングを実施しています。
3
質の高い在宅療養生活を支える訪問看護・訪問リハビリテーション
在宅医療では療養者の方を多職種連携のチームとして、幅広く療養者やその家族を支援する形が一般的です。土井医院では、その多職種連携チームのコア(中核)として、医療面から一元管理出来るように、独自の訪問看護師・リハビリスタッフ(作業療法士)を少数精鋭で配置しています。この在宅医療スタイルによって、一人の療養者の方を医院の複数のスタッフが手厚くサポートし、自宅等での療養者の方の生活の質(QOL)を高めていきます。
スタッフ紹介&採用情報
療養者の方の安心に応える土井医院の医療チーム
様々な専門分野を持った医師を療養者の方の訪問医師として配置します。当院では、原則、担当医制(この療養者の方にはこの医師という固定)ではなく、複数の医師の目で療養者の方を見ることによって、総合的で高度な視点からの診療ができる体制となっています。また、複数医体制にすることにより、療養者の方にとって安定した最良な24時間365日の診療体制が築けています。
院長 - 土井 正樹
医学博士
1983年 京都府立医科大学卒業。同第一外科(消化器外科)入局。
1989年 京都市内の病院に外科勤務医として赴任。同病院の部長、副院長を歴任。
1999年 向日市に土井医院を開設。
2014年 1月 長岡京市(阪急長岡天神駅北)に移転、現在に至る。
京滋緩和ケア研究会世話人
京都桂がん診療地域連携研究会世話人
社会福祉法人向日春秋会理事・評議員
医師 - 早川 美緒
総合内科専門医 呼吸器専門医
2004年 島根大学医学部卒業。神戸大附属病院臨床初期研修
2006年 大阪市内の淀川キリスト教病院呼吸器内科医として赴任
2009年 兵庫県立がんセンター呼吸器内科医として赴任
2011年 京都市内 西賀茂診療所で在宅医療に従事
2015年 土井医院の在宅医として現在に至る
日本内科学会所属 日本呼吸器学会所属
日本肺癌学会所属 日本統合医薬学会所属
医師 - 朴 貴瑛
総合内科専門医 神経内科専門医
2006年 大阪市立大学医学部卒業 卒業後淀川キリスト教病院初期研修
2008年 大阪市内の淀川キリスト教病院に脳血管内科医として赴任
2011年 国立病院機構 宇多野病院神経内科医として赴任 現在に至る
2018年 土井医院で在宅医療にも従事
日本内科学会 日本神経学会 日本脳卒中学会
日本静脈経腸栄養学会 日本臨床神経整性理学会